青少年のための課外活動プログラム The Duke of Edinburgh’s Award

2021年4月13日

The Duke of Edinburgh’s Award(通称DofE)は、1956年に英国の故エディンバラ公フィリップ殿下によって設立された青少年のための課外活動プログラムです。

14〜24才の青少年に参加資格があり、2017年には約42万人の若者が、約11,000の指定されたDofEのプログラムに参加しています。

The Duke of Edinburgh’s Awardプログラム

プログラムは3つのレベルに分かれていて、レベルによって目標達成にかかる時間や難易度が異なります。
DofEの参加者は3つのレベルのいずれかに申し込み、実行しきちんと完了するとDofEの(ブロンズ/シルバー/ゴールド)賞が与えられます。たいていのインターナショナルスクールでは予め参加できるレベルが決められています。

ブロンズ (参加資格:14才以上) 最低6ヶ月
3ヶ月のボランティア、3ヶ月のフィジカル部門の活動、3ヶ月のスキル部門の活動、1泊2日の探検旅行

シルバー (参加資格:15才以上) 6〜12ヶ月
フィジカル部門の活動またはスキル部門の活動を6ヶ月、加えてもう一つの活動を3ヶ月、2泊3日の探検旅行

ゴールド (参加資格:16才以上) 12〜18ヶ月
12ヶ月のボランティア、フィジカル部門の活動またはスキル部門の活動を12ヶ月、加えてもう一つの活動を6ヶ月、3泊4日の探検旅行、自宅外で4泊5日のアクティビティ活動
(シルバーを経験していない場合、ボランティア、フィジカル部門の活動、スキル活動のいずれかをさらに6ヶ月行う)

The Duke of Edinburgh’s Awardプログラムの内容アワードプログラムの内容

プログラムごとに期間や難易度が変わってくるのはお分かりいただけましたか?
それぞれの部門ごとの内容は以下のような活動を行います。

ボランティア部門】人々のため、社会・コミュニティのため、環境保護や動物保護のためのボランティア活動

フィジカル部門】スポーツやダンス、フィットネスを持続的に行う

スキル部門】専門知識を高め理解を深めるような活動

探検旅行部門】電動ツール以外の最低限の移動ツール(徒歩、自転車、ボート、カヌー、カヤックなど)を使い、探検旅行を計画、訓練、達成する。最低一回の予行練習を行う

レジデンシャル部門(ゴールドのみ)】見知らぬ参加者との共同生活体験

マレーシアはエディンバラ公爵の国際協会の正会員となっており、2000年11月にマレーシアで正式に発足しました。
ゴールド賞を取るとマレーシアの青年スポーツ大臣より賞が授与されます。

マレーシアでの探検旅行!
娘の体験談をお届けします

今回、娘が参加したDofEのキャンプレポートをお届けします!
マレーシアでのDofEのキャンプの事例として知っていただけたら嬉しいです。

娘たちはペラ州にあるパンコール島に一泊二日の探検旅行に行きました。

事前にDofEに参加する生徒達は、いくつかのグループに分けられ、そのグループ内でキャンプで食べるご飯のメニュー、持っていく物などを話し合って決めて役割分担します。

当日の朝は各自で済ませ、お昼ご飯は支給されますが、夜ご飯と翌日の朝とお昼ご飯は各グループで準備しなければいけません。

学校からTeluk Batikという所に向かった後、キャンプの指導員から説明を受け、カヤックを準備した後、カヤックの漕ぎ方をひと通り習います。

練習が終わったら、全員でカヤックでキャンプサイトであるパンコール島までカヤックで渡ります。

パンコール島についたらテントを張り、ハイキングに出かけます。

夜ご飯は、グループで事前に話し合って準備したメニューを作ります。あるグループはチャーハンを作りました。

そして、夜はテントの中で寝袋で仲間と一夜を明かすのです。
まさに野宿!

次の日は、朝ごはんを食べ、お昼ご飯の準備をし、テントの片付けなどをメンバーと協力しながら行います。

その後は、パンコール島からカヤックでTeluk Batikに戻ります。

帰ってきた時には、どの生徒も日焼けして手や顔が真っ赤でした。

普段は朝から夕方までエアコンのきいた教室で、毎日インターネットと共に過ごしている娘たち。

親の私からするとちょっと心配だったけど(だってヒルが出るんですよ…)、意気揚々として帰ってきた娘たちをみて逞しく感じました。

これぞかけがえのない経験ですよね。

DofEを通して

これらの体験はあくまでDofEの活動のほんの一部にすぎませんが、友達と楽しい時間を過ごすことで青年期に大変貴重な経験を得ることができる優れたプログラムになっています。

親の目線からみても、参加させてよかったと強く思います。

大学はコミュニケーション、コミットメント、リーダーシップ、チームワークなどの課外活動を通して培った「ソフトスキル」も入学時の評価事項としている場合があるのですが、このDofEでの活動は学生のCVにも盛り込むことができるので、進学や就職などの際にアピール材料として役立つこともあります。

※CV…学生の経歴書のようなもの。学業についてはもちろん、学業以外の活動実績なども盛り込みます。

Duke of Edinburghを導入しているインターナショナルスクール例

(ABC順)
Asia Pacific International School
Australia International School Malaysia
ELC International School Sungai Buloh
Epsom College in Malaysia
Fairview International School
Garden International School
GEMS International School Perlcity
HELP International School
Kingsley International School
NEXUS International School
Nilai International School
REAL International School
Sri KDU International School
TENBY International School Setia Eco Park
The Alice Smith School Secondary
The International School @Parkcity
Westlake International School