マレーシアの自動車教習所に通って運転免許を取得した話

2022年10月27日

こんにちは、はりきりママです。

自動車免許を持っていなかった娘が、マレーシアで教習所に通い自動車免許を取得したお話です。

我が家では、インターナショナルスクールで11年生が終わるタイミングで教習所に通い始めました。11年生が終了したあと長期休暇があるのですが、その期間にせっせと教習所に通い12年生の初めに自動車免許を取得することができました。

イギリス式のインターナショナルスクールでは、12年生からはSixthformといってAレベル試験のための勉強がはじまります。

そしてAレベル試験が終わった後も大学受験等で忙しくなることはわかっていたので、このタイミングで自動車免許の取得にチャレンジしようとなったわけです。

※こちらは家の最寄りの教習所での2020年ー2021年での出来事です。
細かい内容や流れは教習所によって異なるかも知れませんので、その点ご了承いただけますと幸いです。

マレーシアでは、オートマチック車、マニュアル車については17歳から運転免許が取得可能です。

教習のパッケージ

教習パッケージ(マニュアル車)
・6時間の学科教習
・コンピューター試験 1回分
・仮免許 L(D)の費用*1
・(交通局)の教本
・(交通局)用の写真
・コンピューター試験(送迎有り)
・技能教習6時間
・路上教習10時間
・卒業検定 (PRA)
・JPJ(交通局)による最終検定
・初心者運転免許 P(D)2年分*2
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上記込みのパッケージで計 RM1100

(その他)
*コンピューター試験の再試験 1回につきRM50
*追加教習 1時間につきRM25
*最終試験 1回につきRM200

*1 L(D)はLearnerの意味で、日本で言う仮免にあたります。
仮免を取得できたら、本免許が取れるまで車の前後に(L)のステッカーを貼ります。

*2 P(D)はProbationary Driving License (PDL)を意味し、日本でいう初心者運転免許にあたります。
(初心者期間は2年で車の前後に「P」のステッカーを貼ることになっています。)

教習所の流れ

教習所入所から免許取得までの流れは次のとおりです。

※KPPとはマレー語でKursus Kurikulum Pendidikan Pemanduの略で「ドライバー教育カリキュラムコース」を意味します。

KPP(1) ステップ①ドライバー教育カリキュラムコース
6時間の学科教習を受講します。

コンピューター試験(学科試験)を受ける。
(50点満点中42点以上を取らないと追加費用を払い、再度コンピューター試験を受けることになります。)

コンピューター試験に合格すると、「Lライセンス」(いわゆる仮免許)を取得

KPP(2) ステップ②技能教習
マニュアル、オートマチック車は6時間の技能教習

KPP(3) ステップ③路上教習
マニュアル、オートマチック車は10時間の技能教習

教習所内での卒業検定に合格

JPJ(交通局)立会のもと最終検定

合格すると運転免許がもらえる。不合格なら追加費用を払い再試験。

入校に必要なもの

  • マレーシア人でない場合は、パスポート
    (1ヶ月以上のビザがあることが条件となります。)
  • 入校用の顔写真
  • 申込金

娘が通った自動車教習所

こちらが娘が通った最寄りの教習所です。

教習用の車とバイクがあります。
車両に付いている「L」のマークは仮免許という意味です。

全体を見渡すとこのようになっており、日本と同じようにS字、クランク、坂道などのコースがあります。

学科教習

教習所へ通う生徒はきちんとした服装で通わなければなりません。
ビーチサンダル、過度な露出の服装(短パンやキャミソールなど)は禁止されています。

そして、初っ端の学科教習はマレー語での講習でした😱

教習所から配布された教本がこちら。
教本は全てマレー語で書かれているので、自宅に帰ってから、簡単な文章であればGoogleレンズを使い、翻訳するテキストの写真を撮影して言語を日本語に翻訳して読み込みます。
このほかに英語表記の問題集も配布されました。

マレーシア人のチューターをつけて勉強

前述のとおり、学科教習がマレー語だったこと、メインの教本がマレー語だったことにより深い理解ができていないのではと危惧した私達親子は、マレーシア人の方に教本理解を手伝ってもらうことにしました。

普段はインターナショナルスクールに通う生徒へ、家庭教師として英語を教えている方をママ友から紹介していただき、教本の内容を英語で特別補習してもらいました。

次回はわたしも一緒に受験したいです!

コンピューター試験

コンピューター試験は教習所の送迎でイポーの試験場まで行き受検しました。

コンピューター試験は無事に1回で合格しました!

技能教習(所内・路上)

さて、いよいよここからは実際に車を運転する技能教習となります。
既定の時間数を教官が助手席に乗って教習所のコースをぐるぐると運転します。
基本的には日本と同じですね。

その後、同じく教官が助手席に乗って路上講習を行います。

仮免期間は1ヶ月以上かけて講習することがマレーシアのルールで決められているそうです。
そのため所定時間を細かく1〜2時間程度に分割して教習所へ通いました。

土日にまとめて5時間とかは出来ませ〜ん

試験本番

試験本番は、試験管が側について乗車するところから始まります。

日本の場合、運転前のルーチンとして乗車時に座席の調節、ミラーの調節等がありますが、マレーシアの場合は運転前のルーチンに加えて、車両検査のルーチンも必須点検項目となっています。
(気になる方はYouTubeで “RPK Rutin" などで検索してみてください。)

乗車前にボンネットを開けて、エンジンオイルがきちんと規定量入っているか、冷却水があるかなどを指差し確認しなければならいのです。

「〇〇 OK!」「〇〇 OK!」「〇〇 OK!」と試験管に伝わるように大きな声で点呼しますが、娘の場合はこの一連の作業をマレー語ではなく英語での点呼に変えてもらえました。

本番の試験は1度落ちてしまい、2度目で合格となりました。

こちらが取得した免許証です。
右上に「P」の印字があるのがわかりますか?
これは運転免許証を初めて持つ「新規取得者」を意味します。
日本で言うところの若葉マークですね🔰

この新規取得者としての期間は2年間で、 P と書かれたステッカーを車両の前後に張り付けなれければなりません。

(P=Probationary Driving LicenseのP)

運転免許の等級は車両の排気量や重量などによって異なります。

Class / D はマニュアル車って意味です。
オートマ車の場合はClass / DA です。

かかった費用

教習所のパッケージ費用 RM1100
卒業検定前の追加練習(2回分)RM50
最終試験の追試 RM200

教本理解のための個別家庭教師(3.5時間) RM175

おわりに

自動車免許保持者が1人増えたことは、親子留学をしていた私達に生活面や精神面で変化をもたらしました。

自動車免許を取得前は、車の助手席に乗っても音楽かけて、エアコンつけて、携帯をいじったり、うたたねをしたりと車内で自由に過ごしていた娘ですが、免許取得してからは運転者としての視点が備わったように感じました。

運転って疲れるよね。と運転者を労ってくれたり、あの歩行者あぶないね!あの車は運転が荒いね!と同乗していても自分が運転した時の感覚を持ってくれるようになりました。

まだ初心者だったので遠出する時は運転させないけれど、家の近所や車庫入れの際は娘にも運転してもらいました。
親子留学だと自家用車の助手席に乗る経験ってほぼ無いんですよね。
だから新鮮な眺めと(初心者の運転による)スリルが楽しめました。